ひろすけの本棚

日々の読書記録

「ざっくり分かるファイナンス~経営センスを磨くための財務~」石野 雄一

経営者でなくても最低限のファイナンスの知識は持っておいた方がよいと思い、本書を手に取りました。

とてもわかりやすく書かれているとは思うのですが、一般の会社員としては無理して細かいところまで理解する必要はないかと思いました。

Amazon Prime Readingで無料で読めるのであれば、興味のある部分だけ読むのが良いと思います。

 

個人的に勉強になったのは、お金の時間的価値についてです。

100万円を一年間貸せば利子が付くので、例えば年利5%だとすれば今の100万円と一年後の105万円は同じ価値だと考えることができる。

ここまでは本書を読む前から理解していた概念でしたが、本書ではもう一歩踏み込んで、永久債についても触れられていました。

 

一度購入すれば期限なく毎年10万円もらえる債券があるとしたら皆さんはいくらで購入しますか?

この先50年くらい生きるなら400万くらいで購入しますか?もし子供にも受け継げるのであれば価値は無限大??

初めてこの永久債を聞いたときにそのように考えてしまいました。お金の時間的価値について読んだばかりだったのに、、、

 

今の10万円は一年後にもらえる10万円より価値が高いのです。(さっきと同じことを言ってますね)

ということは、未来になればなるほど価値が減少していくということです。

感覚的に理解することは少し難しいですが、同じ10万円でもいつかは価値が限りなく0に近づくわけです。そうすればおのずと永久債の価値が計算できますね。

 

実際現代で永久債を購入できるという話は聞いたことがありませんが、この話はお金のセンスを磨くのに大いに役に立つと感じました。

例えば、

ほぼ金利が0の預金の価値って、、、

毎年配当がもらえる株でも実質的な価値は思ったほどではない?

一定料金で永久にマイニングしてくれるクラウドマイニングサービスの価値も時間的価値を考慮すべき、、?

などなど。

もちろん、価値を左右する要素は時間だけではないのですが、身の回りのお金の価値を再考する良いきっかけとなりました。

 

この本で学んだこと

 感覚ではなく、知識でお金のセンスを磨け

 

ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)

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