「統計思考入門 ― プロの分析スキルで「ひらめき」をつかむ」水越 孝
仕事も投資も、何かしらの選択をするときに統計の知識があれば、より論理的な判断ができるのにと思うことがあります。
学生のころに確率統計の教科があまり得意ではなかったのですが、いつかは勉強し直したいと思っていたところ、本書がAmazon Prime Readingで無料公開されていたのでダウンロードしてみました。
具体的な例を挙げて順々に説明してくれているのでわかりやすいとは思うのですが、基本文章を主体にした記載なので頭の整理が徐々に辛くなっていってしまいました。
さっと統計の概念や、意義を再確認したい場合には読んでみるのがよいかと思いますが、本格的に統計を学びたい場合には、その手の教科書を探した方がよいかもしれません。
「仕事は楽しいかね?」デイル・ドーテン
タイトルに惹かれて読んでしまいました。
はい、とても心に突き刺さるタイトルです、、、
これまで多くの自己啓発本を読んできましたが、それらの多くはどのように目的を設定して、それを達成するにはという点で本質的には同じことを語っていることがほとんどでした。
本書は「目的」というものに新しい考え方を提示してくれました。
世の中が常に変化している中、誰も5年後、10年後がどうなっているかはわかりません。ましてや、自分の周りにどんな変化が起きているかなんてわかるはずなく、その状況で自分が目指す姿も少なからず今とは違うでしょう。
目標は常に変化していくべきで、自分自身も常に変化していかなければいけない。
そんな考え方に対して、どのように行動していくべきかが書かれています。
ストーリー形式で話が進んでいくのでとてもサクサク読み進めらます。
このタイトルが気になった方はぜひ読んでみてください。
この本で学んだこと
世の中は常に変化する。自分自身も常に変化を恐れずに試し続ける。
「ざっくり分かるファイナンス~経営センスを磨くための財務~」石野 雄一
経営者でなくても最低限のファイナンスの知識は持っておいた方がよいと思い、本書を手に取りました。
とてもわかりやすく書かれているとは思うのですが、一般の会社員としては無理して細かいところまで理解する必要はないかと思いました。
Amazon Prime Readingで無料で読めるのであれば、興味のある部分だけ読むのが良いと思います。
個人的に勉強になったのは、お金の時間的価値についてです。
100万円を一年間貸せば利子が付くので、例えば年利5%だとすれば今の100万円と一年後の105万円は同じ価値だと考えることができる。
ここまでは本書を読む前から理解していた概念でしたが、本書ではもう一歩踏み込んで、永久債についても触れられていました。
一度購入すれば期限なく毎年10万円もらえる債券があるとしたら皆さんはいくらで購入しますか?
この先50年くらい生きるなら400万くらいで購入しますか?もし子供にも受け継げるのであれば価値は無限大??
初めてこの永久債を聞いたときにそのように考えてしまいました。お金の時間的価値について読んだばかりだったのに、、、
今の10万円は一年後にもらえる10万円より価値が高いのです。(さっきと同じことを言ってますね)
ということは、未来になればなるほど価値が減少していくということです。
感覚的に理解することは少し難しいですが、同じ10万円でもいつかは価値が限りなく0に近づくわけです。そうすればおのずと永久債の価値が計算できますね。
実際現代で永久債を購入できるという話は聞いたことがありませんが、この話はお金のセンスを磨くのに大いに役に立つと感じました。
例えば、
ほぼ金利が0の預金の価値って、、、
毎年配当がもらえる株でも実質的な価値は思ったほどではない?
一定料金で永久にマイニングしてくれるクラウドマイニングサービスの価値も時間的価値を考慮すべき、、?
などなど。
もちろん、価値を左右する要素は時間だけではないのですが、身の回りのお金の価値を再考する良いきっかけとなりました。
この本で学んだこと
感覚ではなく、知識でお金のセンスを磨け
ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
- 作者: 石野雄一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: Kindle版
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「1440分の使い方 - 成功者たちの時間管理15の秘訣」ケビン・クルーズ
時間の大切さ、そしてその時間をいかに効率的に使うかという点について多くの役立つアイデアが得られました。
自分自身としても、最近時間を大切にしないとと思うことがあります。
特にゲームに多くの時間を費やしてしまったときだったり、昼寝して休日の大半を潰してしまったり、毎日の1時間ほどの通勤時間だったり。
この本で時間の大切さを改めて痛感しましたが、逆にそこまでストイックには生きれないなというのも正直な感想です。
それでもプライベートや仕事に役立つアイデアが多くあったので、少しでも自身の生活に役立てればと思います。
この本で学んだこと
イエスは何かのノーを意味する。自分にとって本当に大事なことを意識する。
「奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録」石川拓治
以前、映画で奇跡のリンゴの話を見て面白かったのもあり、今回Amazon Prime Readingで本作が無料で読めたので手に取ってみました。
映画を見たのはだいぶ前だったので、本作のイメージとして諦めないことの大切さや、家族の愛という印象を持っていました。
この本を読んでみて、木村さんの信念の強さ、努力、研究熱心な点に改めて感心したのですが、それ以上に「自然のバランス」という普遍的な存在に気付かされました。
不可能と言われた無農薬リンゴの栽培を達成するのですが、その鍵となったのは自然に近い環境を再現し、雑草を残し、虫たちを駆除せず、リンゴの木が持つ病気への抵抗力を最大限に引き出すということでした。
農薬で虫を駆除するということは、自然が作り出してきた生態系のバランスを強制的に変えて、リンゴを甘やかして育てるようなものです。
そうすれば、農薬で駆除された生物が捕食していた別の害虫を大量発生させることになったり、リンゴの木が限られた栄養を得ようと根を伸ばすことをやめてしまったり。あらゆる面で自然界で作られてきた循環を崩してしまうことになります。
本作を読んで、農業だけでなく、多くの人間のテクノロジーが自然の生態系を強制的に捻じ曲げているということに気づかされたました。
そして我々が直面している地球環境の変化が、少なからずそれらに影響を受けているのは間違いありません。今の人間社会を手放すことはできませんが、木村さんの取り組みは、これからの人間の向かうべき道として、ひとつの例を示してくれたのだと思いました。
この本から学んだこと
「自然」を尊重することで見えてくることがある
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)
- 作者: 石川拓治,NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/04/12
- メディア: 文庫
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「脳はバカ、腸はかしこい」藤田 紘一郎
当たり前ですが、無菌の空間で生きていれば何かに感染することはないそうです。
じゃあ菌のない空間で過ごしていれば、ずっと健康を維持できる。。。と言われて納得する人はいるでしょうか。当たり前ですが、そんなことは不可能です。
近年、アレルギーに悩まされている子供たちが増えているという話をよく聞きますが、その子たちのお腹にはほとんど腸内細菌がいないそうです。
逆に衛生的とは言えない、例えばガンジス川で遊んでいるインドの子供たちはそのようなアレルギーを持っていることはまずないそうです。(もちろん別の病気にかかる恐れも十分にありますが)
衛生的な環境が必ずしも健康に良いわけではないということ。
食べるものや、過ごす環境など、今持っている常識に捕らわれずに、しっかり自分で考えて選んでいこうと思いました。
この本から学んだこと
清潔が必ずしもよいわけではない。菌が人を強くする。
「すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~」堀江 貴文
初めてホリエモンの本を読みました。
なかなかインパクトのあるタイトルですが、僕自身も日本の教育に少なからず疑問を持っているので、ホリエモンはどのような意見を持っているのか興味があり、本書を手に取りました。
現在の教育は、工場で働く大量の人材を育てるために作られたことが起源となっている。その視点で「優秀である」というのは我慢強く、言われたことを従順にこなしてきた人だと。
最近は個性を大事にと言われることもありますが、実際の教育制度はそのようになっているのでしょうか。
本書で語られているように、その人が得意なことを伸ばすことよりも、苦手なことをなくすことを大事にしているような気がします。
与えられる教育よりも、「没頭」こそが一番の学びであると、確かにその通りだと思いました。
この本の内容で反論したくなる部分もいくつかありますが、現在の教育に少しも疑問を持っていない人はいないのではないでしょうか。
昨今の急激なグローバル化、豊かになっているはずなのに、幸せだと感じられていない人々。
答えは簡単ではないと思いますが、教育という視点から生き方を考えるきっかけを与えてくれると思います。
この本から学んだこと
「没頭」する自分の本当の気持ちを大事にする
すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)
- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/03/16
- メディア: 新書
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